【医療法人社団 孝和会 能見台パートリア】Webで施設見学

職員満足度が高い職場は、仕事のパフォーマンスが上がり、ご利用者へのサービスの質が向上すると聞きます。老健「能見台パートリア」では、「働きやすさ」と「働きがい」の両方を重視し、独自のキャリアパスによる人事考課で職員のモチベーションアップを実現しているとのこと。近年では業務のICT化（情報通信技術の活用）を進め、業務効率や安全管理の向上を実現しているらしいので、さっそく見学に行って確かめてきます！

「能見台パートリア」へのアクセスは、京急本線「能見台駅」から徒歩8分。急行電車に乗れば、「横浜駅」まで20分ほどで到着することから、施設周辺はベッドタウンとして人気を集めるエリアで、スーパーやコンビニなどの商業施設が充実しています。玄関で迎えてくれたのは、仕事と子育てを両立している総務経理スタッフさん。「ようこそ！今日は職場の魅力をたっぷりとご紹介しますね」。

まずは、谷田部看護介護部長を紹介していただきました。業務のICT化を進めているそうですね。「ええ、特にこちらの『LINE WORKS』導入以降は、職員間の情報共有がスムーズになり、新型コロナの感染者が発生した際の緊急連絡なども迅速に行えています。当施設は職員の年齢層が幅広く、ICTツールに抵抗を持つ世代も多いのですが、今では全員が使いこなしているんですよ」と、看護介護部長。

お次は事務室で、支援相談員さんにお話を伺いました。支援相談員ってどんな仕事をしているんですか？「入所を希望されるご本人・ご家族をお迎えしての面談や施設見学の案内が主な業務です。地域の病院とのネットワークづくりにも取り組んでいて、病院を退院後の生活の場に当施設を選んでいただけるように、当施設の魅力をお伝えしています」と、支援相談員さん。

居室に行くと、キャリア段位制度のアセッサー資格を持つ介護主任さんにお会いできました。「介護部門ではキャリアパスやOJT評価によって客観的な人事考課を行い、目標達成度がしっかり給与に反映される仕組みを整え、モチベーションアップにつなげています。近年では、腰痛に悩む介護職のためにスライディングボードなどの福祉用具も積極的に活用し、心身ともに健康でいきいきと働ける環境づくりも目指しています」。

入所フロアでは、新人介護職への指導が行われていました。「各フロアに介護実習を担当する実習指導者を配置しているため、入職後は指導能力の高い先輩から根拠あるOJTを受けられます。また、入職時は無資格でも、『資格取得支援制度』を利用して、働きながら初任者研修→実務者研修→介護福祉士とキャリアアップするスタッフが多く、介護職の約80％が介護福祉士資格を保有しているんですよ（2023年10月）」。

つづいて、ケアマネジャー兼介護職員さんを紹介していただきました。2職種を兼務しているんですか？「はい。当施設では、すべての入所フロアにケアマネ兼介護職を配置し、生活の課題や希望に寄り添ったケアプランの作成に努めています。直接ケアに入る中で生活の困りごとやニーズを察知し、その方の想いを反映したケアプランの作成を心がけているんです」と、ケアマネ兼介護職さん。

お次は、施設行事の写真を見せていただきました。「施設で過ごす毎日が少しでも楽しくなるように、利用者様の笑顔を引き出す行事やレクリエーションを充実させています。例えば、お茶を楽しみながら音楽を楽しむ『音楽喫茶』、合唱や楽器をみんなで楽しむ『音楽クラブ』、希望者でさまざまな楽器演奏にトライする『楽器クラブ』などを開催し、利用者様からとても好評なんですよ」。

つづいて、業務のICT化状況を教えてくれました。「各フロアには、デスクトップPC1台とノートPC2台に加えて、タブレットを3台、スマートフォンを5台導入しています。また、業務中の情報伝達にはインカムを使ってグループ通話ツール『BONX WORK』を活用していて、離れた職員とのコミュニケーションも問題ありません。他にも腰痛対策などの介護ロボットの導入を上司にリクエスト中なんです」。現場の声を発信しやすい職場なんですね。

つづいて、子育て中の職員の皆さんにお会いしました。「子育てサポートが充実しているため、働く職員の多くは育児経験者で、子どもが小さいうちは日勤常勤・時短勤務・パート勤務を選択する職員も多いです。産休・育休取得率も高く、男性介護職員が1年間の育休を取得した実績もあるんですよ」と、皆さん。スムーズな職場復帰のために、産休・育休中もこまめに連絡を取り合っているのだとか。

お次は、5階の機能訓練室へ。「リハビリテーション科には、PT・OT・ST合わせて18名が在籍し（2023年10月）、専門性を活かして利用者様に合わせたリハビリを提供しています。お隣には通所リハビリのフロアもあり、そちらに行くと退所後の利用者様に再会できることもあるんですよ」と、スタッフさん。退所後のサポート体制も充実させて、老健として最高ランクの「在宅復帰、超強化型」の加算を算定しているそうです。

最後は、多職種の皆さんが集まってくれました。和気あいあいとした雰囲気で仲の良さが伺えます。「職種を超えたチームワークは当施設の一番の自慢です。介護職をはじめ、看護師・リハビリ職・管理栄養士・相談員など、さまざまな職種がチームを組んで『在宅復帰』という同じゴールに向かっていて、高い在宅復帰率を維持しているんですよ」と、皆さん。それは素晴らしい！今日はありがとうございました。

――職員満足度の向上を目指す老健、いかがでしたか？

老健として最高ランクの「在宅復帰、超強化型」の加算を算定している施設だけあって、職員の皆さんの意識が高く、職種を越えたチームワークも抜群です。さまざまな加算要件を満たして「介護職員処遇改善加算（I）」も算定されたそうで、キャリアパスや人事考課制度も整っていました。また、年間休日を120日設け、有休取得も促進するなど、ワークライフバランスも大切にしています。

――業務のICT化についてはどうでしたか？

すごく進んでいます。施設長・事務長・看護介護部長などの経営層がとても柔軟な方達で、時代に合わせた働き方改革に取り組んでいるとのこと。2023年頭から多様なICTツールを導入し、3カ月ほどで50代・60代のスタッフさんたちも使いこなせるようになったそうで、業務効率や安全管理の向上を実現していました。

――では、ここはちょっと、というところは？

現在も働き方改革が進んでいるため、変化を楽しめる方でないと合わない職場かもしれません。利用者様や職員にメリットをもたらすことなら、新しい取り組みを積極的に導入している印象を受けました。

――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。

新型コロナが5類に移行した後も、引き続き感染対策を徹底しているとのこと。職場で身に付けるマスク一つとっても、どんなタイプのものが効果的か検討していましたし、対策のアクリル板の設置方法なども工夫していました。