2024年12月23日
新卒で介護業界への就職を考えている学生さんの中には、就職活動をどのように進めればいいのか、何から始めたらいいのか、不安に思われている方もいらっしゃることでしょう。
この記事では介護職に新卒で就職活動するために必要なステップや注意点を具体的に解説します。はじめての就職で悩まれている皆さんが安心して就職活動できるような情報が盛りだくさんなので、ぜひ最後までお読みください。
―― 1-1.介護業界の動向
―― 1-2.介護業界の就職率
―― 1-3.介護業界の離職率
2.新卒で介護職に就職するメリット3選
―― 2-1.①需要が安定しており、待遇の向上が期待できる
―― 2-2.②早期にスキルを取得できる
―― 2-3.③専門職・管理職など多様なキャリアパスがを選べる
3.新卒で介護業界を目指す際のポイント
―― 3-1.選考の流れ
―― 3-2.準備しておくべきこと
4.【必見】新卒介護職での職場選びで役に立つ3つのポイント
―― 4-1.①経営方針、社風、経営ビジョンに共感できる
―― 4-2.②教育制度が充実している
―― 4-3.③スタッフの働きやすさを意識している
5.介護職求人の探し方
まとめ:介護21で、新卒求人を探してみよう!
【最新動向】新卒採用での介護職就職
新卒で介護職への就職を考えている方にまずしてほしいことは、業界の最新の動向を知ることです。近年介護業界では新卒者に対する需要が高まっています。新たに社会人となる方にとって有利な環境が整いつつあり、企業も新たな人材確保に積極的です。まずは介護業界への就職に関する最新のトレンドを詳しく見ていきましょう。
介護業界の動向
新卒で介護職への就職を目指す方にとって、今は有利な状況です。まず、少子高齢化の影響で介護サービスの需要は増加しています。一方で相対的に若年層の人数が減っているため、多くの企業では常に人手不足の状態です。少子高齢化が今後ますます進むのは間違いないことで、将来的にはさらに人手不足が深刻化することが確実視されています。
それ故、介護職の待遇改善も進んでいます。令和4年の介護報酬改定によって介護職員の処遇改善が進められており、給与や労働条件が向上しつつあります。やはり待遇に関しても今後さらに改善されていくことが期待されます。
介護業界の就職率
次に重要な指標である介護業界の就職率をチェックしておきましょう。ここでは、訪問介護員と介護職員を合わせた採用率を介護業界への就職率として紹介します。採用率は2012年度の23.2%から2021年度までは減少していました。しかし2022年度からは前年度より採用率が向上し、2023年度の採用率は16.9%と2年連続で上昇しています。
特にコロナ禍で観光や飲食、製造業などが打撃を受けた際には、医療・福祉業界に就職した学生数が6万人以上に達しました。介護職へ新卒での就職を目指すことは、将来性が高い選択と言えるでしょう。
介護業界の離職率
介護職へ新卒での就職を目指される方にとっては、採用した人がどれだけ辞めてしまうかという介護業界の離職率も重要な指標です。なぜなら離職率は長期間安定して勤務できるかどうかの目安になるからです。
介護業界における離職率は2012年度の17.0%をピークとして継続的に低下傾向にあります。2022年度には一時的にやや増加しましたが、2023年度には再び前年度より低下し、離職率は13.1%でした。介護業界はまだまだ離職率が高いという印象を持っている方も多いかもしれません。しかし、このデータはあくまで平均です。
後ほど詳細を解説しますが、働きやすい企業を選ぶことができれば介護業界であっても長く安定的に働くことは十分可能です。
新卒で介護職に就職するメリット3選
ここからは新卒で介護職に就職する3つのメリットを紹介します。事前に介護業界の魅力を知っておけば、就職活動に対するモチベーションも上がり、自身が目指す働き方も見えてくるでしょう。
①需要が安定しており、待遇の向上が期待できる
介護職は非常に安定した需要がある職種です。総務省の統計によると2024年時点で75歳以上(後期高齢者)の人口は約2,076万人で、総人口の16.8%を占めています。今後も高齢化が進むことは確実で、介護サービスの利用者数はさらに増加し、介護職のニーズはますます高まると予想されています。介護という仕事はまずなくなることはありません。
また、2024年の介護報酬改定により待遇改善加算の一本化と加算率の引き上げが行われました。今後は介護職員の給与も底上げされることが期待されています。皆さんにとって需要の安定と待遇の向上が見込まれる点は大きなメリットとなるでしょう。
②早期にスキルを取得できる
早期に資格を取得することによってキャリアの基盤を築くチャンスを得られます。たとえば介護職の方が目指す代表的な資格として介護福祉士があります。介護福祉士へのキャリアパスは「介護職員初任者研修→介護福祉士実務者研修→介護福祉士」の順になっており、順を追って上位の資格を取得することで、働きながら着実にキャリアアップが可能です。
早期の資格取得は自身のスキル向上だけでなく、業界内での評価を高めることにもつながります。資格を取得するのが早ければ早いほど有利になるのです。
③専門職・管理職など多様なキャリアパスがを選べる
介護福祉士の資格取得後にも幅広いキャリアパスが用意されています。たとえばケアマネジャー(介護支援専門員)、生活相談員、看護師、理学療法士、作業療法士、認定介護福祉士、社会福祉士などが挙げられます。また、現場での経験を活かして管理職や経営層にステップアップすることも可能です。
多様なキャリアパスの中から自身の興味や適性に応じて適切な仕事を選ぶことができれば、やりがいを持って働くことができ、待遇も上がっていくはずです。
新卒で介護業界を目指す際のポイント
新卒で就職に成功するためにはいくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。ここからは介護職への就職を目指す皆さんがスムーズに就職活動を進めるために、準備すべきことや注意点を詳しくご紹介します。あらかじめポイントを理解しておけば、安心して就職活動に取り組めるとともに、キャリアをスタートさせる際の不安も軽減できるはずです。
選考の流れ
まずは介護業者が新たな人材を採用するときの選考の流れを押さえておきましょう。就職したい企業が決まったら、企業が開催する説明会や見学会に参加しましょう。説明会や見学会で詳しい事業内容や業務内容、事業所の雰囲気を把握できます。
次に行われるのは適性検査や筆記試験、小論文などの一次選考です。多くの企業では一次選考の後に面接を経て内定が決定しますが、面接が複数回行われる企業もあります。また、面接と同じ日に筆記試験や小論文の選考が行われる場合もあるので、事前に基礎的な介護知識の整理などの準備をしておくとよいでしょう。
準備しておくべきこと
介護業界での就職活動を行う際に準備しておくべきことは、おもに次の3つです。
- 服装
- 介護業界の時事問題の把握
- 自己PRの作成
服装については募集要項で「私服でも可」と指定されていない限りは普段の就職活動で着用しているスーツを選ぶのが無難です。次に、介護業界の現状や社会情勢について知っておき、介護に対する価値観や自身の考えを整理しておきましょう。時事問題の把握は志望動機の作成や面接時の返答にも役立ちます。さらに、自身の性格を分析することによって、効果的な自己PRの作成にもつながります。
介護業界への就職活動の準備については、以下の記事も参考にしてください。
【必見】新卒介護職での職場選びで役に立つ3つのポイント
これから長く働くにあたって職場選びは非常に重要です。以下のようなポイントを押さえて就職活動を行えば、自身に合った最適な職場を選ぶことができ、充実したキャリアを築く第一歩となるでしょう。
①経営方針、社風、経営ビジョンに共感できる
まず、企業の経営方針や社風、経営ビジョンに共感できる職場を選ぶことが重要です。経営方針などは企業の公式ホームページや説明会・見学会で配布されるパンフレット・資料などで確認できます。企業理念に共感できれば、自身のスキルが企業全体の目標にどのように貢献できるかを理解しやすくなり、仕事のやりがいを感じやすくなります。
また、社風が自身に合っているかどうかも長く働く上での大切なポイントです。こうした情報を事前にしっかりとリサーチし自分に最適な職場を見つけることが成功の鍵となるでしょう。
②教育制度が充実している
次に注目すべきポイントは、職場の教育制度が充実しているかどうかです。必要な知識やスキルを身につければ自身のキャリア形成に役立ち、仕事に対する自信ややりがいを感じるための基盤にもなります。新人研修や継続的なトレーニングを通じて次第に自らの成長を実感できるようになり、モチベーションを高く保ちながら働けます。
会社側にとっても教育制度を整えることは大きなメリットとなります。社員のスキルアップが進むことによって職場全体のサービスの質が向上し、利用者の満足度も高まります。また、従業員が長く安心して働ける環境を提供すれば離職率の低下にもつながります。いい会社はこれを理解して実践しているものです。
③スタッフの働きやすさを意識している
企業がスタッフの働きやすさを意識している職場を選ぶことも重要です。入居者にとって居心地が良いだけでなく、従業員も大切にされる職場環境を選べば、職場で自身が期待されていることを感じられ、長期間勤め続けやすくなるでしょう。
もちろん職場環境だけではなく、労働時間や給与などの労働条件や福利厚生が良好であることも重要です。具体的には労働時間が適切に管理されていること、休暇制度が充実していることなどが挙げられます。また、働き方が柔軟に選べる職場も魅力的です。フレックスタイム制度やリモートワークの導入、キャリアアップのための支援制度などがあるとよいでしょう。
介護職求人の探し方
介護職の求人の探し方はさまざまあります。校内で行われる説明会や複数の企業が集まる合同説明会に参加する、大手求人サイトを利用する方法に加え、業種専門の求人サイトも有効です。
また、インターンから選考に進むというルートもあり、実際の業務を体験しながら企業とのマッチングを確認できます。さらに、各求人サイト限定の特別選考も存在し、書類選考や筆記試験の免除などの特典を受けることも可能です。多様な手段があるので、上手く活用すれば自分に合った求人を見つけられるでしょう。
まとめ:介護21で、新卒求人を探してみよう!
介護は今需要が伸びており、決してなくならない仕事です。また、それに伴って待遇の改善も進んでいます。ぜひこの追い風を利用し、今回ご紹介したポイントも参考にして、介護業界への就職を成功させましょう。
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介護21コラム記事監修者
株式会社アドバン
人材採用サポート・Web事業・印刷物制作を中心とする事業を展開する株式会社アドバンを1991年に設立。人材採用サポートの中でも、医療・介護業界に特化する専門求人サイト『医療21』『介護21』を運営。リアルな求人情報を届け、人材紹介ではない”ベストマッチングの場”を提供している。